脱水症を防ぐために
スポーツドリンクと経口補水液
7月18日東海地方が梅雨明けになりました。今後8月にかけて自分自身の体温に匹敵する猛烈な暑さを体験します。この暑さの中、一番気を付けなければならないのが脱水症です。
脱水症の予防のために水分を補給する時は、スポーツドリンクや経口補水液がおすすめです。しかしどのような時にどちらを飲んで水分補給をしたらいいか迷ってしまいます。中にはどちらも同じと考えている方もいます。
ここでスポーツドリンクと経口補水液の違いを明らかにして、正しい使い方でこの夏を乗り切っていただきたいと思います。
スポーツドリンクはミネラル分(Na:ナトリウム、K:カリウム、Cl:塩素)が少ない一方で、炭水化物(糖分)の量が比較的多い飲料です。


経口補水液はWHOが提案する経口補水液の組成に近いものになっていて、ミネラル分が多く炭水化物が少なめです。



ただ、通常の水分補給であれば、組成の違いを気にする必要はほとんどありません。それはスポーツドリンクも経口補水液も、発汗で失われる水分やミネラル分を豊富に含む飲料だからです。
スポーツドリンクと経口補水液の使い分け
運動して汗をかいている場合はスポーツドリンク、運動をしていないのに気温の上昇や発熱などで汗をかいている場合は経口補水液がおすすめです。
しかし脱水や熱中症が疑われる場合や基礎疾患がある場合は使い分けが必要な時があります。
★脱水時は経口補水液がおすすめ
脱水時や熱中症が疑われる場合は、スポーツドリンクより経口補水液がおすすめです。経口補水液はスポーツドリンクに比べて、体内に塩分や水分を取り込みやすい組成になっているので、より早く回復が期待できます。
★基礎疾患がある場合は慎重に
スポーツドリンクは炭水化物(糖分)の量が経口補水液より多いため、常飲すると糖分の過剰摂取につながります。そのため、糖尿病の方や肥満傾向のある方がスポーツドリンクを飲む場合は、飲みすぎに注意が必要です。
経口補水液はナトリウムやカリウムを豊富に含みます。ナトリウムの過剰摂取は血圧の上昇につながることもあるため、高血圧の方は摂り過ぎないよう注意が必要です。また腎機能が低下しているとカリウムの排泄がうまくいかなくなるため、高カリウム血症をおこしやすくなるので注意が必要です。
場面ごとの使い分け |
★通常の水分補給スポーツドリンクでも経口補水液でも良い。➡いずれも水分とミネラル分を補給できるため。 |
★運動して汗をかいたときの水分補給スポーツドリンクがおすすめ。➡水分・ミネラル分のほかクエン酸や糖分を摂取できるため、疲労回復作用が期待できる。 |
★気温の上昇や発熱で汗をかいたときの水分補給経口補水液がおすすめ。➡水分の過剰摂取を防ぎ、効率よく水分とミネラル分を補えるため。 |
★脱水時(自力で飲水できる軽度の脱水の場合)経口補水液がおすすめ。➡浸透圧が体液に近く、速やかに水分とミネラル分が吸収されるため。 |
基礎疾患に応じた使い分け |
★糖尿病がある場合・肥満傾向がある場合・カロリー制限が必要な場合医師と相談。飲食物に関する制限がなければ、経口補水液がおすすめ。➡糖分が少ないため。 |
★高血圧がある場合・腎機能障害がある場合医師と相談。飲食物の制限がなければ、スポーツドリンクがおすすめ。➡ナトリウムやカリウムの濃度が低いため。 |

